お墓の話し7「お墓にお供えする花は造花でも大丈夫?」
長崎の石材店3代目の話しです。
お墓にお供えする花は造花でも大丈夫?
多くの方がお盆やお彼岸、帰省の際などご先祖さまや故人を偲び、お墓参りに行かれます。
お墓参りといえばお墓を掃除したりお線香を焚いたり、お花をお供えしたりすることが一般的です。
ですがライフスタイルが変化する中で、お墓参りをこまめに行けない方が増えてきました。
お墓にお花を供える際、せっかくきれいな生花をお供えしても、そのままにしてしまうとどうしても枯れることは避けられません。
そのような事情からか、最近ではお墓に造花がお供えされている光景を見かけるようになりました。
お花をお墓へ供えるにあたって、造花を使うのはマナーとして良いのだろうか? と、疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
今回は造花について見ていきましょう。
お墓に造花をお供えしても大丈夫?
お墓へのお供えが生花でなければならないという決まりは特になく、お供え用の花に造花を用いられている方もいらっしゃいます。
花を供えるという行為そのものが重要なのではなく、故人を偲び、想う気持ちが何よりも大切なのです。
生花でも造花でも、故人を想って供えられたものならば立派な供花です。
昔は多くの方が庭に咲いている花をお墓へとお供えしていましたが、時代の流れや生活環境の変化により、今ではほとんどの方が花屋で購入した仏花をお供えしています。
そしてここ数年、さらなる生活スタイルの変革とともに、造花が注目されつつあります。
造花って何?
そもそも、造花とはいったい何でしょうか。
作りや目的によって呼ばれ方が異なりますが、生花が『自然の生きた花』であるのに対し、造花は『人工的に造られた花』のことを指します。
別名、シルクフラワー、インテリアフラワー、パンフラワー、アートフラワー、アーティフィシャルフラワー等の名称で人々に親しまれています。
造花は本物の花を参考にし、似せてつくられています。
素材も様々で、布、紙、糸、皮革、ビニル液、プラスチック、金属等を使用してつくられるものが一般的です。
なかなか自然では表現しづらい色のものや、ほとんど生花と見分けがつかないほどそっくりなもの等、目的に応じて多種多様につくられています。
中でも一番の特徴は枯れないことです。
水を与える必要がなく、手間が掛かりません。
手軽に飾ることが出来、華やかな点からも人気を集めています。
ちなみに生花ではない花としてプリザーブドフラワーも有名ですが、厳密には造花とはカテゴリが異なります。
造花の歴史
造花の起源は紀元前2700年頃、エーゲ海文化の遺品の中に残されたのものが始まりといわれています。
その頃の造花は今のように生花そっくりに仕上げられたものではなく、主に石を材料にしてつくられたものでした。
日本では、天平勝宝4年の東大寺大仏開眼供養会に供えられた「蓮池(蓮花残欠)」(正倉院宝物)という金属と木で作られた蓮の花が最古だと記録されています。
また、現在のような本物の花に近しい造花が使用されるようになったのは明治時代以降といわれています。
造花をお供えするメリット
そんな造花ですが、お墓に使用することのメリットをご紹介します。
そもそも供花としてお墓に造花を使うようになったのは、九州が発祥と言われています。
お盆の時期はもちろんのこと、お彼岸の時期でも未だ暑さの厳しい九州地域では、生花をお供えすると暑さによって花がすぐに枯れてしまうケースがありました。
せっかくお供えしても、すぐに枯れてしまっては大変です。
頻繁にお花を替えるには費用や距離などの面で難しいけれど、お墓に枯れたお花を置いておきたくはない――。
そういう事情や理由から、枯れない花として造花をお供えするようになったのが始まりです。
寒暖に強いだけではなく、造花を使用すると虫が寄り付かないというメリットもあります。
傷みにくく、水を与える必要がないため、手入れが簡単で手間が掛からないことも大きな特徴です。
水が腐ったり花が腐ったりという心配もありません。
時期を問わず常に綺麗に咲いているため、お墓が明るく見えることも選ばれる理由のひとつです。
お墓が遠くにあり、気軽に立ち寄ることが難しい方にとって、長くきれいな状態を保ってくれる造花の存在は非常にありがたいものです。
花が傷んだ状態のまま放置してしまうくらいなら、造花にして常にきれいな状態にしておく方が良い、という考えをお持ちの方も増えています。
造花を供えるデメリット
ただし、造花を使用する際に注意しなければならないこともあります。
例としてあげられるのが、霊園や墓地によっては管理者が造花での供花を良く思わなかったり、宗教的な教えに合わなかったりする場合です。
宗教不問な公営霊園では比較的自由にお供えすることが出来ますが、トラブルを避けるため、わからない際は事前に管理者に相談することをおすすめします。
他にも、風で飛ばされやすいというデメリットがあります。
造花は軽量なものが多く、強風が吹けば飛ばされてしまいます。
生花に比べると長持ちする造花ですが、長い間供えているうちに飛んでしまい、他のお墓に迷惑を掛けてしまう危険性がありますので注意しましょう。
対策として、おもりをつけられるならつけておくことをおすすめします。
また、親族間のトラブルに発展しないよう注意することも大切です。
中には古くからの伝統を重んじ、生花での供花を大切にされている方もいらっしゃいます。
手が掛からない方法を選ぶことで手抜きと捉えられ、トラブルになった事例もあります。
そうならないためにも家族と話し合い、納得の上でお供えしましょう。
まとめ
お墓参りで何よりも大切なのは、お墓参りを通してご先祖様や故人に感謝し供養したいという気持ちです。
生花だから良い、造花だからダメ……ということはありません。
造花は手が掛からないからといってお墓の掃除をしなくてもいいということではありませんし、生花にこだわるあまりお墓参りそのものが負担になってもいけません。
生花と造花を季節や時期によって上手く使い分けるという方法もあります。
必ずどちらかに決め込まないといけないわけではないので、臨機応変に対応しても良いのではないでしょうか。
お墓の環境や状況によって、それぞれ最適なお供え方法を見つけることが大切です。
生花と造花、それぞれメリット・デメリットを把握した上で、状況に応じてお花を供えましょう。
お墓の相談は
095-838-2449
matsuosekizai@gmail.comまで
LINEで問い合わせは、下記リンクより友達追加を行ってからお問い合わせください。
この記事は「くようのコ・ト・ナ・ラcotonara」の記事を参照しています。